171: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/06(土) 23:02:22.14 ID:aZSRjLkro
「いや、大丈夫だよ大丈夫。別に誰かに言いふらすなんてしないし!
ただ、男と女が一つ屋根の下なんて……」
「はン、ガキがいっちょ前にませた事考えやがって……」
「なによ!」
「なンだよ」
上条は返答に窮していたのを見て、一方通行は久慈川の関心を逸らす。
内心多大な感謝を一方通行に示すものの、それをこの場で言う事は叶わなかった。
「見つけた!!私の勝利条件!!」
「「!?」」
それはあまりに突然の事で、アンチスキルすら反応を出来なかった。
彼らの包囲網を針の糸を通すようにすり抜け、上条をかっさらって行く。
一方通行もまた反応できなかったが、追う事は出来るだろう。
しかし、敢えてそれを追う事はしなかった。
「ああれええええええ!!?」
上条の叫びはむなしく響き渡り、
御坂美琴は彼の首の後ろを掴んだまま目的地へと駆けあがるのだった。
「……あれは何だったの?」
「……多分、借り物競走かなンかの条件に合うやつが、上条だったンだろォよ。
まァ一応、上条連れてった奴も知り合いだから安心しろォ」
久慈川は高速で小さくなる御坂と上条の後姿をポカンと眺めながら一方通行に聞き、
一方通行は事もなげに「私の勝利条件」という言葉だけから状況を推測した。
それが正解かどうか確かめる術を今は持たないが、
上条を連れて行った人間が知り合いと言う事を聞いて久慈川は安心したのだった。
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