過去ログ - とある仮面の一方通行 そのに
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320: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/16(火) 09:34:42.64 ID:9TmIZQtZo
・・・

上条当麻が『アドリア海の女王』にてビアージオ=ブゾーニを撃破してから、1日程経過した頃の事である。

バチカン、聖ピエトロ大聖堂。
ローマ正教の総本山と言えるその場所は、ローマ正教徒にとっては何に置いても神聖で不可侵。

そんな見る者全てを圧倒するような芸術性すら帯び静寂に包まれていた大聖堂を、不躾に歩く音で満たしていく。

「あーやだやだ!ブゾーニの野郎がヘマやらかしたせいで私の思惑何て全部ぶち壊しじゃない!!
 しかもミスった張本人は行方不明とか舐めてるでしょ?」

闇に包まれた大聖堂を歩くは、2人の男女。
外から優しく注がれる月明かりでは、その闇を照らすには値せず、彼らの細部までは分からない。
1人は腰の曲がった、老人らしきシルエットで。
もう1人は、若い女性のような、メリハリのあるシャープな体型をしたシルエットだった。

「しかしなあ、いくらお前と言ってもあれは性急過ぎるぞ。
 ……と言うより、いずれにせよビショップ・ビアージオでは成功出来なかったはずだ。
 あれに、想定外の出来事に対処できる程の能力を期待する方が間違っている」

「はっ、誰にモノ言ってんのよ?私がヤレっつったらヤル。
 それが世界の法則で、あんたらはそれにはいかイエスで返答したらいいんだっつーの」

「……貴様こそ、誰に向かってその口を開いているか、分かっているのか?」

老人の言葉に対して、女性の様な声が嘲るように返答すると、老人の威圧感が一気に増す。

その威圧感はまさに『頂点に立つ者』と言って差し支えないもので、
それを受けた相手は自分が是だろうと非だろうと、有無を言わさず頭を下げざるを得ない程、
場の空気はピンと張りつめた。


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