324: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/16(火) 09:42:13.50 ID:9TmIZQtZo
ニヤニヤと笑いながらも、涙をすするかのような動きを見せ、木山を煽る。
その動きを見てキッと木原を睨みつけるが、
やはり無駄なあがきにしか見えていないようで、木原はただただ嘲るような表情を浮かべていた。
「ま、少なくともあんたはここで余計な事せずコーヒーでもすすってくれりゃいいんだよ。
そしたら最低限研究に関わってねえ6人以外のガキ共は何も考えず、
何も知らずにいつも通り学校言っていつも通りダチと遊んでって言う日常を謳歌できるだろうぜ?」
「貴様は!!どうしてそんな風に子供達を研究材料に出来る!?」
「……はっ!それをお前が言うかよ!
『樹形図の設計者』の代わりにこの街のガキ共1万程使って実験してた癖によォ!!」
「ッ……!それは……子供達の為に……」
「ガキ共の為なら1万人を使っても良いってかあ!?
いや、大は小を兼ねるって言うけどよ、小が大を越えるってのは初めて聞くぜ実際!
助けられたガキ共も重すぎるだろ、「1万人と引き換えに助けられました」ってよお!」
ある意味、その方法で助けられなくて良かっただろ!
と呵々大笑する木原に、木山は何も言い返せなかった。
そうして、ひとしきり笑ったところで、木原は木山に言う。
「ま、さっきも言ったけどよ。俺ァお前に何もしないと言う事をしていてもらいてえんだわ。
刑事ドラマとかでよく見るだろ?『余計な事をしたら殺す』って。
とどのつまり、そーいうことだから。じゃあなー」
ひらひらと手を振りながら研究所の一室から去る木原に対して、
木山はただその後ろ姿を眺めるだけで何もできなかった。
9月のある日、ある時の出来事だった。
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