354: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/22(月) 18:40:40.49 ID:s41Jc9Bko
時は九月三十日。
「はぁまづらぁあぁぁぁ!!!!テメェドリンクバーごときに時間かけ過ぎだろーがああ!!」
ファミレスに響き渡る少女の声に、浜面は複数のグラスを持ったままビクッ!と肩を震わせ、
またある所ではそれに吃驚した店員と思しき長い銀髪の少女は片付けられる皿を床にぶちまけた。
(畜生ォォォ!!どうしてこうなった!?どうしてこうなった!?)
邪な心を持って人助けに及んだ結果が、これだ。
情けは人の為ならず、という言葉がある。
この言葉の意味は
「情けをかけ、恩を売っておけばいつか巡り巡って自分に帰って来るから人には親切にしておけ」
と言うものだが、まさに真逆の結果になってしまっている。
更に、そのナンパをしていた不良、確か横須賀とか言う男なのだが、
街中で会うたびにやたらと絡まれるようになってしまい、まさに泣きっ面に蜂状態。
この事から情けなどかけぬと心に誓った浜面なのだが、
助けた女の子4人組は高レベルの能力者だったらしく、
浜面の打算が入り混じった親切心は無駄も無駄だった。
華麗に助けに入って白馬の王子様計画は根本的に誤りで、女の子達は待っているだけのお姫様等ではなく。
普段の2割増し程イラついた口調なのは、
このファミレスに立ち寄る前に買おうとしていたシャケ弁が売り切れだったからだろうか、
今現在怒声を上げながらドリンクを催促した少女の名は、麦野静利。
とある暗部組織のリーダーを務めており、それに伴って実力も折り紙つき(レベル5)なものである。
浜面はそんな超能力者の前にのこのこと現れ、
眼に付けられてしまった為に暇さえあればこうしてパシリとして駆り出されているのだ。
そして、そのテーブルには他にも少女が3人。
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