531: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/09(金) 14:31:30.70 ID:5XMi+z0uo
大量のツララが、影を襲う。
明らかに一つ一つが必殺になりうる威力を持っている。
しかし、これは上条に殺意があった訳ではなく、
その位しないと自身の影には勝てないと判断したからだ。
そしてその考えは正しかったらしい。
「……イヤイヤ、ありえねーだろ、右手だけでそんなとめられるわけねーだろ!?
これでも、かなりの量を飛ばしたつもりだったんだけど……」
体勢を崩しながらの攻撃だった為、影が何をしたかは
分からなかったが、確かに上条は影に向かって攻撃を放っていたはずだ。
それも大量のツララで、それこそ広い壁でも生み出さねば止めきれないだろうと、上条が考える程の。
しかし、何かを使って攻撃を止めたと言う痕跡は残されておらず、
影の射線上だけぽっかりと空き、その周りの地面にツララが突き刺さっていた。
と言っても、下は星空にしか見えないので、ツララも宙に浮いているように見えるのだが。
・・・
「へえ、中々の威力を持ったブフーラね」
マーガレットは感心したように上条と影の戦いを眺めていた。
やはり、力を司る者としては強い力には興味が沸くのだろう。
影と初めて対面した時も軽く手合わせしたのだが、
どう考えてもこの影は上条が勝てる相手では無い。
それ程に強敵だった、とマーガレットは思う。
(それでもここで勝たねば、これから一生勝つ事は無くなるわね)
有り体に言えば、自分に勝てない者が一体何に勝てようか、と言う事だろうか。
マーガレットは最初3人がこの場に入って来た扉に
もたれかかりながら腕を組み、2人の戦いをゆったりと観戦し続ける。
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