過去ログ - とある仮面の一方通行 そのに
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559: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/13(火) 19:30:12.38 ID:7T4Cw5wio
・・・

紫電と氷塊がぶつかり合い、氷塊に遮られた電は四方八方へ霧散していき、
電撃を受けた氷塊は粉々に砕け散っていく。

紫電が辺りを駆け巡り、氷がつぶてとなって降り注いでいる中で、
上条当麻と影はその中を無傷で潜り抜け、互いに肉薄する。

高ぶる心と研ぎ澄まされた神経が瞬間的に身体を動かしたのだろうか、
上条と影は舞うように拳を突き合わせていた。


それを何度繰り返しただろうか。


互いが互いの拳を受け止め、まるで鍔迫り合いの様な状況になる中で、上条は影に笑いかける。

「なぁ……俺は今記憶をなくしちまってるけどさ……」

「あん?」

言葉を紡ぎながらも、上条は掴んだ影の手を離すと同時に影に掴まれた手も振り払うと、
少しだけ後ろに下がり影の顎を蹴りあげる為か思い切り右足を振り上げる。

何だか不意討ちっぽいが、戦いの最中に動きを止める事は致命的になるかもしれない事は
影もわかっているので、上条の言葉に返答しながらも軽く仰け反ってその足を回避した。

「ごめんな、お前の味わった苦しみも、わからなく……てっ!!」

とか言いつつ上げた右足を踵落としする。

謝る気があるのかと問いただしたいが、その言葉からは真摯な思いが込められていた。
それを聞いた影は少しだけ口角を上げるが、軽く踵落としをいなしつつ口を開く。

「はっ、別に謝罪が欲しくて『外』に出てきたわけじゃねえっての!」

「……それ、どーいう……」

右足をいなされた事で若干体勢を崩しながらも地面に踵を叩きつける。
しかし崩れた身体を立て直す隙を、影は逃さず突きながら意地悪そうな笑みを浮かべた。


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