593: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/18(日) 23:42:53.72 ID:lqTf1nfxo
・・・
「全く、何だこりゃひょっとして夢でも見てんじゃねーのか?」
「夢か現か調べてあげるわ、えいっ」
パシン、と頬を叩く音が響き渡るが、
その音は2人が歩く事によって起きる水たまりを踏む音と混じり合い溶けて行った。
しかし、ドレスの少女の痛烈な平手を受けた垣根提督からすると
文字通り肌で体感した訳で、突然の痛みにそれを行った本人をギロリと睨む。
「痛ぇじゃねぇか、殺すぞ」
「良かったわね、これが夢じゃないって分かって」
少し不機嫌そうな顔をする垣根ではあったが、
あまりに飄々とした態度をするドレスの少女を見て、げんなりとした表情を浮かべた。
「畜生……未だに人も居ねえしあるのは棺桶だけだし、
アレイスターの野郎またろくでもねぇこと始めやがったな?」
「あなたって任務の時もそうだけど、
身の危険が及ぶたびにアレイスターのせいにしてるわよね」
「バカ野郎、俺に降りかかる不幸は全部アレイスターのせいだろうが。
そうだと思わなきゃやってらんねーよ」
盛大な舌打ちをしながら、垣根は雨の中を歩く。勿論傘はさしている。
割と歩いてみたのだが、日が落ちたとはいえまだ21時を回ったところだろうか。
全く人の気配を感じさせない。
それどころかこの時間ならまだ空いているであろうコンビニなどにも明かりはともっておらず、
そんな中で街灯だけが不気味に街を照らしていた。
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