695: ◆DAbxBtgEsc[sage]
2011/10/11(火) 09:35:36.99 ID:4b9YOKk+o
「すまないがよろしく……頼む。この場には居ないが後5人程居るんだが構わないか?」
「問題ねェよ。後は……」
一方通行は春上を見やる。
彼女は木山の教え子では無いが既にペルソナに関する出来事に巻きこまれてしまっている。
しかし学園都市から出ていくかどうかは彼女次第な為に、一方通行は春上の返答を待った。
「私は……ここに残るの」
「衿衣ちゃん!?どうして!?」
それに対して声を荒げるのは、枝先絆理。
当然だ。自分を含めた置き去りの子達はこの学園都市で幾度となく実験材料にされてきた。
そこから抜け出せる機会を、『普通の日常』に帰るチャンスを、
自ら捨てると言うのだから異論を唱えざるを得ない。
しかし春上の表情から察するに、その決意は固い。
「知りたい事があるからなの」
「知りたい事って!?」
「絆理ちゃん達が受けた実験の裏側を知りたいの。
このペルソナの力と、何か関係がある気がしてならないの」
何故木原数多と言う男は枝先達置き去りの子達がペルソナの適性があると考えたのだろうか。
それは適正があると言う予想ではなく、適正があると言う事実に基づいて自分達を使ったのではないのか。
枝先達5人は既に適性があったにも関わらず、自分だけはペルソナの力を人工的に植え付けられた。
5人と自分の違い。それは暴走能力の法則解析用誘爆実験を受けたか否かではないだろうか。
そして自分が連れてこられたのは、枝先と自分が『精神感応』で繋がっていると言う事実があったからではないか。
木原の主導の元行われた実験の数々をこなしながら春上は以上の事ばかり考え続けていた。
ペルソナと言う力。そして暴走能力の法則解析用誘爆実験。
学園都市は一体何を考えているのか、何を求めているのか。
その牙は、枝先だけでなく初春飾利らにも及ぶのか。
そう考えただけで身震いしてしまう。
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