過去ログ - ひたぎ「これも、また、戯言よね」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 09:46:28.10 ID:ooW4dNWwo
「うん、同じ中学出身。公立清風中学。もっとも同じクラスだったことはないけどね。戦
場ヶ原さん有名だったから」
君以上有名な人はいないと思うよと言うのは自重。翼ちゃんは、有名人扱いされるのを、
ことのほか嫌うのだ。本人は自分のことを『ちょっと真面目なだけが取り柄の普通の女の
子』程度にしか捉えていないらしい。勉強なんて頑張れば誰でも出来るという、素敵な考
えをお持ちだ。
「すごく綺麗だったし、運動もできたから」
「運動も・・・・・・」
「陸上部のスターだったんだよ。記録も、いくつか残ってるはず」
「陸上部――か」
「すごく、・・・・・・・・・優しいって・・・・・・・・・努力家・・・・・・お父さんが外資系の企業のお偉い
さんらしくって、お家もすごい豪邸で、」
つまり、中学生の時点ではあんな風ではなかったということ。
ということは、高校に入ってから、突然ああなったということ。まてまて、考えろ僕。
答えは目の前だ。ということは、だとすると、こういうことなのか。こうなのか。
噂は―噂。
都市伝説。
街談巷説。
道聴塗説。
「…………………高みにあってさらに高みを……………当時の話……………………儚げで
………ちょっと、聞いてる?阿良々木君」
「ああ、聞いてる聞いてる。翼ちゃん、ごめん、忍野との約束があったのを思い出したん
で帰らなくっちゃ」
「えぇ?本当に?」
「本当だよ。この目が嘘つきの目に見えるかい?」
「見えるよ」
………嘘つきの目らしかった。まぁ、本当に、そろそろ血をあげに行かなくては思って
いたんだけど……
「まぁ、後日埋め合わせをするからさ。今日は勘弁してやってよ」
「何か台詞とられた気がするけど…いいよ。忍野さん待たせても悪いしね」
忍野さんによろしくねと言われ、僕は教室を出た。
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