過去ログ - ひたぎ「これも、また、戯言よね」
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55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:52:48.11 ID:ooW4dNWwo
言うならば暗示に近い。
催眠暗示。
不快になるほどのそれらしさ。
まず自意識を取っ払い、警戒心を緩め、そして、忍野との間に信頼関係を生じさせること
――それは、やり方は全然違えど、僕や翼ちゃんのときにも、必要だったことだ。信じる者
は救われるなんていうけれど、つまり、まずひたぎちゃんに、認めさせることが――不可欠
なのだ。
実際、ひたぎちゃん自身も言っていた。――忍野のことを、半分も信頼できていない――
しかし
それでは駄目なのだ。
それじゃあ、足りないのだ。
忍野がひたぎちゃんを助けられず、ひたぎちゃんが一人で助かるだけ――という言葉の真
意は、そういうところにある。
僕は、そっと、目を開けた。
周囲を窺う。
燈火。
四方の燈火が――揺らぐ。
窓からの風。
いつ掻き消えてもおかしくない。――頼りない火。
しかし、確かな明かり。
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