過去ログ - 勇者「魔王が勇者一族に呪いを掛けたけど治った」
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670: ◆SHpOT25On.[saga]
2012/03/06(火) 17:41:30.51 ID:4JeG5lWQo
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迷子「・・・ぐー・・・・・・。・・・ぐー・・・・・・。」

勇者「・・・。」
勇者(本当ならば、一緒に居てあげるべきなのだろう。あの蜘蛛を殺すことは、この子と一緒に居る事より大事な事だろうか。)

勇者(・・・だが、殺さなければ、俺が居なくなった後に大きな不安を残すことになる。蜘蛛が居なければ・・・)
勇者(・・・。)

老人「・・・眠りましたか。」

勇者「えぇ。おかえりなさい。では、私はこれで戻ります。この子の寝床はどこでしょうか。」

老人「どうせあやつは居ないのですから、あやつの寝床を使おうかと思っています。」

勇者「どこでしょうか。」

老人「そちらの部屋です。」

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心眼族〜角付きの家 外〜

老人「・・・。」

勇者「では、失礼します。あの子をよろしくお願いします。」

老人「あぁ、お客人。少々お待ちを。」

勇者「なんでしょうか?」

老人「この弓を、あやつに渡してもらえますかな。」

勇者「・・・短弓、でしょうか。」
勇者(この素材は・・・あの蜘蛛狩りと同じ物、か?)

老人「蜘蛛狩りと言われるこの村に伝わる弓です。大きさこそ短弓ですが、威力は私たちが作る長弓より高いと言われています。」

勇者「・・・言われている?」

老人「弦を引いてみるといいでしょう。理由がお分かりになるかと。」

勇者「・・・む。」
勇者(固い。)
勇者「・・・すぅー・・・」
勇者「・・・フッ!!!」

勇者「――――――っ!!」

勇者「・・・か、固い、ですね。」
勇者(1oも動かん・・・。)

老人「この村には引ける人物は一人たりともいないでしょうな。今ではこの弓の存在を知る者は呪術師と村長である私だけとなります。」

勇者「この弓は使えるのですか?」

老人「大昔、この弓を使い魔物を退治した勇者の伝説が残されています。何分古い話で、口伝でしか伝わっておりませんが。」
老人「本当かどうかも分からないお伽噺・・・ですがお守りくらいにはなるでしょう。」

勇者「・・・わかりました。渡しておきます。」

老人「えぇ、お願いします。この矢も、おねがいします。」

勇者「・・・この弓専用の矢ですか。」

老人「えぇ。この3本しか数がありません。木で作った矢では弓に負けて飛ばす前に折れてしまうそうです。」

老人「結局この弓が使えないのであれば意味がないのですが・・・木の矢よりは威力があるでしょう。」



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