27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/03(水) 02:40:51.85 ID:UwF03LhUo
ほんとうは私も唯も、気付いていたんだ。
二人の関係を守るために作り、積み上げたはずの空想は実際、
脆く柔らかな殻の中に閉じこもっていただけだということに。
殻の中に満たされたぬるい空気の底で互いの肌の温もりを求め、
二人だけの空想の中に見い出そうとしていた幸せは多分、偽りだということにも。
「……和ちゃん」
彼女の顔が再び近づいて、二人の唇が重なる。
ちゅっ、ちゅ、と音を立てて、乾いていた私の唇が次第に水分を取り戻す。
「和ちゃん……すき」
まるで息継ぎするように、彼女はキスの合間に私の名を呼ぶ。
「すき……大好き」
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