過去ログ - エリー「私と5つの物語……///」
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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/05(金) 21:29:35.08 ID:rkRztRK1o
ネロは子供のように私の胸にしがみついています。
震える背中を優しくなでます。
エリー「気持ち、わかるよ……」
私はネロの繊細な肩を抱いて髪をなでながらそうつぶやきます。
他人にはほんの些細なことのようだけど、きっとネロにとってはとても大切なこと。
普段はあまり見せないけど、ネロにはそんな繊細な心があります。
そう考えるとネロがとても愛しく思えて、なんとかしてあげたい、と思うのです。
エリー「そうだ、それなら……」
私はさっきの折り紙を数枚取り出しました。
ネロ「これは……?」
エリー「折り紙。これで何か作ってあげたらいいんじゃないかな」
ネロ「何かって?」
エリー「うーん、たとえば……お花、とか?」
ネロ「お花……」
ネロは少し考えるようにつぶやくと、少し表情を明るくしました。
ネロ「いいかも、それ」
笑顔でそういったネロに私は微笑みました。
エリー「でしょ?」
ネロ「うん。ありがと、エリー! 僕、早速作ってみるよ」
大事そうに折り紙を持ち、戻ろうとするネロを私は呼び止めました。
エリー「待ってっ」
ネロ「え?」
エリー「リボン……貸して?」
ネロ「うん……」
ネロから黄色いリボンを受け取ると、ネロの髪にそれを結びます。
ネロ「あっ、ちょっと、エリー!」
エリー「いいから。じっとして?」
ネロ「うー……」
エリー「はい、できた」
リボンを結んだネロはいつもと違って女の子らしく、照れて上目遣いで見上げる姿はとても可愛く見えます。
ネロ「どう? やっぱり似合ってないよね……」
そうつぶやいて少し涙を浮かべました。
エリー「そんなことないよ」
ネロ「……ほんとに?」
エリー「うん。すっごくすっごく可愛い」
ネロ「……あ、ありがと///」
私はそっとネロの目じりに手を伸ばし、指で優しく涙を拭いました。
ネロ「んっ……」
エリー「ね、こんなに可愛いんだから、涙は似合わない」
ネロ「エリーのバカ……///」
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