67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 19:37:28.67 ID:c+5+k8k3o
「澪ちゃん!ねえ、澪ちゃんしっかりして!」
私は駆け寄ってその女学生を抱え起こし、顔の泥をはらって確かめようとしました。
「……違う」
長い黒髪の持ち主は、澪ちゃんではなく、級友の風子ちゃんのなきがらでした。
まだ亡くなって間もないのでしょう。砲弾片が首筋をかき切っている以外は、眠っているような死に顔です。
土をかぶせてあげようと思いましたが道具もなく、近くの砲弾痕まで引きずって、
落ちていたボロ布一枚をかけるのがやっとでした。
すると、茂みの上のほうから聞き慣れた声がします。
「唯っ!その声は唯だな!?どこだ!」
「あ、澪ちゃん!?」
澪ちゃんの声がするほうに駆け寄ると、私たちは再会を喜びました。
「ホントに澪ちゃんだよぉ!りっちゃんは無事なの?」
「あたしもいるよん!ほら、サトウキビ取ってきたぞ!」
「ありがとぉ!あヒハホォ!」
お礼を言うより早く、りっちゃんがくれたサトウキビを頬ばると、甘い汁が喉に落ちます。
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