過去ログ - 美琴「初めまして、御坂美琴です」一方通行「……あァ?」 〜2〜
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231: ◆TVdz386dzA[saga]
2011/09/23(金) 22:37:54.36 ID:9G9ARhHd0


そしてその一方通行に並ぶ人物が今自分の数m先にいる少年。


美琴は改めて少年を観察する。歳は自分より上……一方通行と同学年位、それより上だろうか。
少年は実験中の為何十本ものコードに繋がったヘッドギアを着けている。いつか美琴も使用した事のある代物。それが邪魔をして彼の顔が見えない。
服装はおそらく研究所で準備されたものなのだろう。手術着のような無機質な素材の服を上下に着ている。
ここから見る限りではどんな容姿でどんな人間なのか、推測の仕様も無いほど情報が足りない気がする。


美琴の思いをよそに芳川は少年の能力について説明する。



「彼はね、ダークマターという能力の持ち主なの」
「ダークマターって……存在するけど見つかっていないっていうあの【暗黒物質】?」
「本来の言葉の意味はそうね。でも彼の場合は【未元物質】、この世界には存在しない物質を生み出し操作できる能力よ」
「へぇ〜……っておわッ!!」



突然少年の背中から白い何かが吹き出す。そしてそれは徐々に形状を固め始め、数秒後には六枚の翼へと変化を遂げた。
さらりと流れるような曲線を描く羽根は純白で白鳥を彷彿とさせる。大きさも彼の身長の軽く二倍はありインパクトは充分だった。



(うわああぁぁぁ!! 言ってた通りだ〜〜!!!)



後ろ姿はまるで昔絵本の中で見た天使の姿そのもののようで美琴をますます興奮させた。
パタパタとその場で足踏みをして今にも近くに駆け寄り見てみたいという気持ちを必死に押さえつける。





「うわァ……」



その隣で一方通行の口から出たのは感嘆の声、ではなく若干引き気味な声を漏らす。
便乗するように表情も目に見えて引きつっている。彼にとって少年の六枚もの羽根を背中に生えさせる趣向が理解出来ないのだ。
その時一方通行も頭の中で呟いた言葉はただひとつ。



(コイツとは気が合わねェな、絶対)



その言葉がより確実になるのはこの数十分後である。





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