196: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:19:28.06 ID:KP4Oa+x5o
聞いて、垣根は鼻で笑って見せた。
少なくとも、本人はそうしてやったつもりである。
その出来栄えについては木原も一方通行も何とも言わなかった。
憎々しげに鼻を鳴らし、一方通行が言う。
「お前が散々殺してきたクローン。その最後に製造された一人を救うのが仕事なンだよ」
「はっ……は? 殺すための道具を助けろって?」
「一応、その個体は実験用じゃない。他のクローンと違って、生き続けて役割を果たす事になってる」
「大体、実験は凍結してンだ。他のクローンだって今となっちゃオマエに殺される筋合いはねェンだからな」
「……フン」
そもそもここへ来た目的は、実験の邪魔をした一方通行への報復であったはずだ。
それなのに、一方通行の口から「実験の凍結」という言葉が出ても、垣根は彼への敵意を蒸し返したりはしなかった。
人助けの仕事の方へ興味が行っている証だ。
作戦が上手くいっている事を確認し、一方通行と木原は説得を続ける。
「人助けっつーからには、そのクローンは助けてやらなきゃならねえ状態にあるわけだが……」
木原は、既に一方通行にもしてある状況説明を、垣根に対しても丁寧にしてやった。
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