197: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/08/26(金) 20:20:07.14 ID:KP4Oa+x5o
絶対能力進化計画の当事者であった垣根は、大体の事情をすんなり呑みこんだ。
初めて知った少女の存在。
その話を聞き、垣根は多少興味深げな顔をしていた。
「最終信号、妹達の司令塔か。そんな便利な人形がいたとはな」
「天井っつー悪党は、そこを利用したわけだ」
(どの口が「悪党」だのほざくンだか)
一方通行は思ったが、口には出さなかった。
出さなかったのに蹴られた。
「やはり気は乗らねえな。ガキのお守りのお使いとは」
「だとよ。だったら俺が……」
「お前には無理だっつってんだろ。すっこんでろガキ」
木原に冷たくあしらわれ、一方通行は不満げに口を閉じる。
そう、彼には無理なのだ。
レベル2に出来なくて、自分には出来る。
そんな事は長年第一位をやっていれば当たり前のはずなのに、垣根は自分が気を良くしている事に気が付いた。
「なるほど、レベル2の雑魚の手には余る仕事か」
垣根の挑発に、一方通行はすぐさま反応。
「ンだとォ? 垣根、オマエ後で屋上な」
「いいだろう。やっとその気になったか」
「ちげェよ。一人で屋上行って一人で降りて来いっつってンだ。ただし帰りは階段を使わずに」
「それは屋上から飛び降りろって事か、あ?」
「正解。さすが第一位」
ぱちぱちとやる気のない拍手を贈られ、第一位の背中で白い物が輝きだした。
(おいおい、地が出てるぞクソガキ……)
(しまった、木原相手の時と同じノリで馬鹿にしちまった。木原クーンだったらいくら煽ってもいいのに)
(お前後で屋上から落とすからな)
結局この場は、木原が一方通行を小突いて話の軌道を戻した。
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