669: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/26(月) 01:09:06.03 ID:8uAP4Ydjo
もしここに一方通行がいれば、真っ先に余計な口を出してサンドバッグになってくれただろう。
だが、残念ながら彼はいない。
誰が次の犠牲者になるか。
自分でない事を隊員たちが祈り始めたその時だった。
「いた! あの子だ!」
人間のクズのたまり場に、あまりにも不似合いな澄んだ声が響き渡った。
そこにいた人間の視線が、一斉に一点へ集中する。
彼らが睨み付ける先、フロアの入り口には、声以上に不似合いな姿の人物が立っていた。
修道服のような服、というより修道服らしい。
しかし真っ白で、高級なティーカップのように金の縁のついた服を着た、十四歳程度の少女であった。
フードの下から垂れる長い髪は、綺麗な銀色。
深い碧眼、白い肌の、一見して外国人だと分かる美しい少女がそこにいた。
全員あっけにとられた。
誰だこいつ。
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