676: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/09/26(月) 01:16:22.10 ID:8uAP4Ydjo
やれるものならやってみて貰おうではないか。
最終信号の正面に膝をつき、歌う準備をするシスターを、木原は邪魔しなかった。
学習装置による洗脳を、何と歌で解除しようというのだ。
ふざけた話である。
一台いくらすると思っているのだ。
歌で無効にされたら、コストに見合わなすぎる。
疑いながらも見守る彼の前で、少女の詠唱が始まった。
さっと風が吹き抜けたような感覚があった。
木原だけではないらしい。
猟犬部隊の隊員たちも、きょろきょろとあたりを見回している。
暖かな空気が、場に広がっていた。
それは、優しいメロディだった。
小さな少女を包み込むように、宥めるように、滑らかに彼女は歌っている。
まるで神聖なものがそばにいるかのような、澄み渡った歌声だった。
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