77: ◆goBPihY4/o[saga ]
2011/08/22(月) 19:24:14.74 ID:g2nhK56+0
(窒素を操る能力者がいるってのを聞いた事があるが、それに近いのかもしれねェ)
一方通行は、怪物二人のぶつかり合いを見ながら、垣根の正体不明の能力を観察し、自分でも知らず知らず分析していた。
(何か対象の物質が決まっていて、それを自在に操作してるワケだ……見た事ねェけどな、あンな白くてメルヘンな物質は)
(ただ、そこにある物を操るンじゃなくて、無から有を生み出すってのがぶっ飛ンでやがる。流石はレベル5ってとこか)
その『見た事のない物質』が関わると、第二位の能力が捻じ曲げられたり打ち消されたりしてしまうのだ。
どういう理屈だか全く分からないが、真っ直ぐ発射されたはずの『超電磁砲』が垣根にぶつかる直前で奇妙に逸れていた。
正確には、『未元物質』が関わる場所で。
一方通行は美琴が攻撃を繰り出す度にそれがその場にどのような影響をもたらすか予測しながら見ていたが、その予想が悉く外されていたのだ。
「現象」が普通の動きをしない。
常識の中の物理法則が正常に機能しない。
異物。
それが、彼が『未元物質』に対して持ったイメージだった。
たった一滴で、カップの中の真っ黒なコーヒーを間抜けな茶色に変えてしまうミルクのような。
その異物が、レベル5の闘いの世界に一方通行の知らない物理法則を生み出している。
美琴は電気を操る能力者だ。その応用性は多岐に渡る。
だが、それはすべて科学の世界の枠組みの中で広がるものでしかない。
物理の常識に則って演算式を組み立てる御坂美琴を、垣根帝督というイレギュラーは完全に翻弄していた。
これが、『未元物質』。
これが、学園都市第一位・垣根帝督の実力。
―――― こ れ が ?
肩すかしを食った気分になった。
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