883: ◆goBPihY4/o[saga sage]
2011/10/15(土) 19:57:51.55 ID:icgzUffao
三十分で来いと告げたら十分で来た。
逆に何か嫌だ。
「木原さん……お加減は」
「何一般的な挨拶してんだよ、クズのくせに。いいから来い」
折角大急ぎでやって来たのに罵倒されたヴェーラは何か言いたげだったが、
もちろん何も言わずにベッドに近寄った。
「九月三十日に出た天使と、歌で最終信号を治療したシスターと、ついでにあの日来た侵入者について
何でもいいからとにかく情報を集めろ」
「ああ、それならお話できる事があります。木原さん」
木原の要求に頷き、ヴェーラが背筋を伸ばして話題をシフトさせる。
「何だ」
「木原さんがいない間の動向をお伝えしておきたいのですが。例の侵入者の件についても含めて」
「あー……そいつがどうなったとかは興味ねえんだがな。めんどくせぇ、手短にしろ」
「ではざっと簡単に。まず、猟犬部隊は何も動いていません」
「そりゃ、俺が寝てたんだからな」
「ええ。それから……」
ヴェーラの話を聞きながら、よほどつまらないのだろう、木原は点滴のチューブを指で弾いて手遊びしていた。
揺れるチューブを見ながら、ヴェーラは口を動かす。
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