943: ◆goBPihY4/o[saga]
2011/10/20(木) 02:07:44.66 ID:MRvS0dfYo
二言三言、事務的な連絡をし合ったあと、木原は部下との通信を切った。
入れ替わるように病室のドアからノックが聞こえ、ヴェーラが背筋を伸ばして入って来た。
「天使の情報でも分かったか?」
「はい。ほんの少しですが、どうにかかすめ取ってきました」
「そりゃー良かった。違う用事だったらガッカリして思わず撃っちまったかもしれねーからな」
良かったのはヴェーラの方である。
差し出された書類の束をひったくり、パラパラと目を通す木原。
最初は新聞の三面記事でも読むかのように半分上の空だったが、
ページを捲るうちに段々目の色が変わってきた。
「ヒューズ=カザキリ……っはは、すげえ。ヒューズ=カザキリか。気に入った!」
件の天使は、そういう名前が付いているらしい。
「あン? 何だそれ?」
一方通行が口を挟むと、木原は紙の束を持ち上げて彼の方を見た。
「三十日に天使みてえな化け物が出たのは知ってるか。あれの正体は科学技術だ。ここにゃ概説レベルしか書いてないようだが……」
「あれが学園都市製だって?」
あの日一方通行は他の事で頭が一杯だったので、天使の事はあまり覚えていない。
だがあの廃オフィスに向かう道中で、遠くで輝く翼は目撃していた。
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