33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]
2011/08/28(日) 02:42:25.10 ID:7L728IKno
始業式のために講堂に向かう。
ぐるりと周りを見渡して、先生たちの列を目で追っていく。
夏休みが明けてもさわちゃんは何一つ変わっていなかった。
式の間は校長先生の長い話をぼうっとしながら聞き、たまにちらりとさわちゃんを見ていた。
さわちゃんはじっとその長い話を聞いていた。
時折、長い髪を耳にかける仕草がたまらなく綺麗だった。
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「あー、長えよ。そもそも校長の話なんていらないよな。もうちょっと短くまとめられないのか?」
「まあまあまあまあ」
「……4回」
教室に戻る途中でりっちゃんが始業式の愚痴を漏らしていた。
ムギちゃんはにこにこしながらそんなりっちゃんを宥めている。
「あ、さわちゃんじゃん」
心臓がどくんと跳ねる。
りっちゃんが指差した先からさわちゃんが名簿を持って歩いてきた。
「さわちゃん、久し振りー」
「久し振りね。みんな元気だった?」
さわちゃんに会うのは一ヶ月……いや、それ以上ぶりだ。
かける言葉が何にも見つからない。
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