過去ログ - ほむら「…まるで犬のようね」
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157:1[saga]
2011/10/08(土) 23:49:58.45 ID:Ytwh+CC40

「…!!や、やめて!!!きっと治るから!!諦めなければきっと---」

「諦めろって言われたのさ。今の医学ではどうしようもない。
 この腕はもう、動かないんだ。奇跡か魔法でもない限り……」

 奇跡か、魔法。
 さやかの脳裏に浮かんだのは、何でも願いが叶う、キュゥべえとの契約のことだった。

「…あ………」

 さやかは顔面蒼白で、プルプルと手を震わせる。声がうまく出せないようだ。


 ---あるよ。奇跡も魔法も、あるんだよ。

 そうさやかは言いかけた。だが、それを口にはしなかった。いや、出来なかった。
 口にしよう、声を出そう、伝えようとするたびに、代わりに胃から吐瀉物が込みあがってくる。
 無理にでもその言葉を発したら、同時に口から撒き散らしてしまいそうだった。

 原因は分かっていた。先日の織莉子襲撃の件だ。未だに思い出すと気持ち悪くなる。
 さやかは頭を振った。そして自分を叱咤する。
 何をしている!早く恭介に言うんだ!治る!その腕は、治るんだよ!!


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