370:1[saga]
2011/12/11(日) 11:13:33.14 ID:e+HHFXwS0
さやかは網の上の肉をひっくり返す。
「そういうの、何て言うんだっけ? 既視感(デジャヴ)?」
「そんな名前だったっけか。
さやかはないか? デジャヴ」
さやかは考えながら網の上に視線を向ける。
ちょうど食べごろだった肉は、ゆまによってさらわれ、レモンをかけて食べられていた。
「ん……あたしはないなぁ。----杏子はあるの?」
杏子は咀嚼しながら少し考える。
「あったよ」
「……ん? 過去形?」
「あたしらが出会って間もない頃かな。
あれ、こいつの顔どこかで見たことあるな、でも名前とかまったく知らないし、っていうのが何度かあってさ。
ワルプルギスの夜以降はそういうのはまったく無くなったんだけど----」
杏子は心の中で、そうか、と呟いた。
さやかに話しながら、その既視感の正体がほむらの時間遡行にあるのでは、という考えに至ったのだ。
それならば何となく説明が付きそうだ。
ただ、具体的にどういう理屈なのかは分からないが。
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