493:1[saga]
2012/01/29(日) 12:13:15.82 ID:6kqct4zw0
*
「はぁ、はぁ、はぁ……ここは……」
まどかはここを目的地に走ったというわけではないが、疲れを覚えて走るのを止めると、いつの間にかいつもの公園にいることに気がついた。
そしてすっかり指定席になったベンチに腰掛ける。
銀杏の黄葉した落ち葉が風にあおられて舞う。
「ここに居たのか」
「……杏子ちゃん……」
宙を乱舞する葉の向こうから、杏子がやってきた。
杏子は、隣りいいか? と聞くと、返事を待たずにまどかの隣りに腰掛ける。
しばらく沈黙が続き、耐え切れなくなったまどかが口を開こうとしたその時、
「マミが魔女を増やそうとしたのを、邪魔したんだってな」
まるで世間話でもするかのような口調で、杏子が言った。
まどかは、なぜそれを杏子が知っているのか疑問に思ったが、疑問に対する問いかけよりも先に、思ったことが口に出た。
「……間違ったことをしたとは思ってないよ。
私は魔法少女なんだから、魔女を倒して、街の平和を守らなきゃ」
「それ、ホントに、本心から言ってるのか?」
「……えっ?」
杏子からの思わぬ言葉に、まどかは驚いた。
601Res/385.53 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。