492:1[saga]
2012/01/29(日) 12:12:15.37 ID:6kqct4zw0
マミの放った弾丸は、まどかの髪の毛先を掠め、そのまま壁へ着弾した。
「鹿目さん、お願いだからやめて……私、まだ死にたくないの……」
マミは哀願するかのように言った。
「……マミさん----」
まどかは、
「----ごめんなさい」
と呟くと、矢を撃ち放った。
矢は魔女を貫き、消滅させる。
魔女の結界が崩壊し、空間が元の工事現場へと戻る。
「ひ、い、いやああぁぁぁ!!!」
マミの叫び声が響き渡る。
顔を両手で覆うも、指の間から涙があふれ出す。そして膝から崩れ落ちた。
まどかはそんなマミの元に歩み寄ると、そっと傍にグリーフシードを置く。
「……マミさん。これ、使ってください。私が持ってる、最後の一個です。
これでまだ時間は稼げるはずです。
諦めないでください。最後まで一緒に足掻きましょうよ……。
まだ生きてるのに諦めちゃうなんて、こ、こんなの----私の憧れていたマミさんじゃないです!」
まどかは涙声でそう叫ぶと、逃げるようにその場を後にした。
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