過去ログ - ほむら「…まるで犬のようね」
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497:1[saga]
2012/01/29(日) 12:17:16.04 ID:6kqct4zw0

「……ん?」 

 杏子に背を向けて、ゆらゆらと歩き出した。

「お、おい……どこ行くんだ?」

 杏子の呼びかけに、まどかは半身で振り返り、横目遣いで杏子を見る。

「どこって……ほむらちゃんを探しに行くんだよ」

「……はぁ?! アンタ、ちゃんとあたしの話聞いてたのか?! ほむらは----」

「ほむらちゃんはいるよ」

「いるって、どこにだよ!
 どこ探したって見つかりっこねえ!
 アイツは隠れてるわけじゃねえんだぞ!」

「そうだよ。ほむらちゃんは隠れてるだけなんだよ。
 以前キュゥべえが言ってたんだ。
 ほむらちゃんは魔法少女としてあまり能力が高くないって」

 まどかは再び杏子に背を向けて歩き出す。

「ほむらちゃん、大丈夫だよ。
 私が傍に居るから。ずっと居るから。絶対に守るから。
 怖いものなんて、もう何もないんだから。
 だから、もう隠れてる必要なんてないんだよ。
 お願いだから出てきてよ。
 私の傍に居てよ。笑顔を見せてよ。
 お願いだよ……ほむらちゃん……」

 杏子は、またしてもまどかに掛ける言葉を見つけられず、立ち尽くすしかなかった。



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