563:1[saga]
2012/03/04(日) 16:08:14.08 ID:7s5pwasZ0
「----ほむらちゃん、お手!」
ほむらは差し出されたまどかの手のひらの上に軽く握った拳を乗せて、
「わん!」
と言った。
ほむらの行動には、迷いが一切無かった。
「うわぁ……」
一人、さやかがそう呟いた。
その後も繰り広げられるさまざまな芸に、さやかはその場に居づらくなった。
そっと音を立てないよう、静かに部屋を後にする。
ドアを閉める時だった。
「きゃっ! くすぐったいよ! あっ! そんなとこ舐めちゃダメ! ダメだってば! コラ! メッ!」
「わん! わん! わん!」
なにやら不穏な会話を聞いたような気がした。
さやかは、
「……あたしは何も聞いてない。何も聞いてないぞ。
聞いてないったら聞いてないんだからね……」
自分に言い聞かせるように呟きながら、ドアを閉めた。
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