47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/08/30(火) 15:19:34.66 ID:qI3zpfXyo
◆
――恐れ。
それが、彼の思考を蝕み始めていた。
深い霧に覆われたように、彼の頭の中は曖昧にぼやけている。思考は既に破綻しかけていた。
気付けば彼は、暗い部屋でひとり立ち尽くしていた。
真っ暗だ。何も見えない。何もない。
何もない、と、彼は口に出してみた。何もない、暗い部屋の中に、言葉が生まれた。
何もない場所に言葉が生まれると、今度は意味が失われていることに気付く。
そこに意味を付与しなければならない。何もない、という言葉に、意味を与えなければならない。
思考が混乱をきたしていることに、彼は気付いた。
自分は今どこにいるのだろう。
どこに向かっているのだろう。
いや、本当にどこかに向かっているのだろうか。
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