過去ログ - 梓「いつかみた、あの大好きな、空の下で」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/09/11(日) 19:47:38.05 ID:8Tvag5feo

英子「私たち小学校卒業するまでずっと一緒だったの。風子、夏香、私」

梓「・・・はい」

英子「私と夏香の中学校と別々だって分かったとき、とても泣きじゃくってね・・・風子は・・・」

純「・・・」

英子「だから、卒業した次の日に約束をしよう。って約束をしたの」

梓「約束をする為の約束・・・」

英子「『また会おうね』という約束をしようって。そして、指きりげんまんしようって」

純「・・・その時点で約束を交わしているんじゃ」

英子「その通りだよね。でもふぅちゃんがその約束をその日に設定したの」

純「なにか・・・意味でも・・・」

英子「ないよ。ふぅちゃんは子供が子供をしているって感じで子供だったから」

梓「・・・」

英子「それでカウントダウンが始まって、卒業して。次の日・・・
   約束が交わされることはなかった。約束も果たされなかった」

梓「・・・」

英子「私と夏香がふぅちゃんのお家へ行っても誰もいなくて・・・
   帰るわけにもいかないから、時間を潰して、いつもの場所で待っていたんだけど、来なかった」

純「そ、それっきり・・・?」

英子「ううん。日が暮れてお家に帰ったら電話が鳴ってね、取ったらふぅちゃんだった
   『ごめんなさい』って泣きじゃくって・・・」

梓「・・・」

英子「意地悪だけどとっても優しいふぅちゃんだから、私たちに悪いことをした
   約束を破った、って凄く傷ついていた・・・」

純「・・・」

英子「母方の実家の都合でしょうがなかったって、風子と再会してから聞いてね
   時間が経ったから『ごめんね』で済ませたようなもので・・・
   その時の電話越しのふぅちゃんはとても・・・悲しい声だったな・・・っ・・・」

梓「っ・・・」

英子「会おうと思えば会える距離だったから、大丈夫って信じていた」

純「・・・信じていた?」

英子「時間の流れって優しくて切なくて、怖いものだと感じたよ」

梓「・・・!」

英子「お互い忙しくて、夏香とも会う機会が減っていった・・・
   新しい世界っていうのかな、新鮮で楽しくて、大変だから一生懸命で」

純「・・・」

英子「3年の月日が約束を忘れさせたんだよ。入学式の日に風子が謝るまで私と夏香は忘れていた。
   約束をしようって約束が果たされないまま今日まできちゃった・・・」

梓「その約束は・・・もう・・・解消されているのでは・・・」

純「あ、梓・・・。再会できればいいって話ではないでしょ・・・」

梓「う、うん・・・」



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