215:一年中が田上の季節[saga]
2011/12/11(日) 18:07:48.95 ID:dCfo8nYS0
澪「どうした唯?この世界では初めて逢えたんだ。もっと嬉しそうな顔をしてくれよ」
金縛りに遭ったかの様な状態から、どうにか抜け出した唯は恐る恐る声のした方を向く。澪はこの時の唯の余りに神妙過ぎる表情(かお)に思わ
ず吹き出しそうになりながら声を掛ける。
唯「澪ちゃんは嬉しそうだね……」
金縛りが解けた後には今度はその身体中に震えが奔る。澪と対面した瞬間、律の時には殆んど感じなかった恐怖心が、圧倒的な実感を以って唯に襲い掛かって来た。
兎に角、律とは雰囲気から何まで違っていた。特に澪(かのじょ)から発せられる、どす黒いとしか表現できない様な『何か』は、律のそれとは比べモノにならない程だった。
澪「ああ、とても嬉しいよ……灰色(こ)の世界で一番逢いたかったのはお前だからな。しかも和も憂ちゃんもいない。こんなシチュエーションは滅多に無いだろうからな。今からの事を考えただけで、興奮でどうにかなってしまいそうだよ」
澪が両腕を交差させる様にして自らの両肩を抱き締め興奮に打ち震えるのをどうにかして抑えようとする。だが、それでも肩は小刻みに震え、その表情は悦に入りうすら笑いを浮かべるのを隠せないでいた。
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