246:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/10/05(水) 06:52:23.30 ID:yFBy1hN9o
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「何してんの」
「手持ち無沙汰ー」
「気分悪くなったりしてないか?」
「んー、平気」
何か考えているようだ。
「あのね、話すようになったきっかけ覚えてる?」
彼女の言わんとしていることがわかった。
僕は、ある日の暗い夕方、変質者につきまとわれる彼女を助けた。
――ねえ、私、つけられてる。助けて。
しばらく話しながら一緒に歩いてくれるだけでいい。
怯えながらも毅然としていた。
このとき僕は、彼女を勇気があるとは思わなかったけど、腹の据わった女だと思った。
「あの日の再現か」
「気が進まないんだけどね、気を許してもらうには、助けてあげるのが近道かなって」
芝居とはいえ、相手を怖がらせてしまうことに変わりはない。
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