1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 20:40:19.40 ID:nbU0t01Go
「俺、未来から来たって言ったら、笑う?」は時をかける少女だったか。
見てないけど。
一瞬、黙りはするだろう。
直後、ご冗談を、と笑うと思う。
そこで初めて笑う。
ハハハ、こやつめ。
で、僕は今、笑われようとしている。
二学期の初日の朝。
教室は昨日の通り魔事件の話題で持ちきりだ。
そんな中、僕は夏休み最後の日に仕入れたネタを引っ提げて登校し、後ろの席の女友達に披露しようとしている。
体をねじって声をかけると、「はよーん」と
出来損ないの「おはよう」が返ってきた。
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 20:41:56.84 ID:nbU0t01Go
「俺、吸血鬼見たって言ったら、笑う?」
「ハハハ、こやつめ」
期待を裏切らない奴。
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 20:44:10.83 ID:nbU0t01Go
「えっ、なに。海苔ついてるとか?」
彼女は落ち着きなく口元を覆う。
手の平を包帯でぐるぐる巻きにしていることに、初めて気がついた。
4:1です。[saga sage]
2011/09/12(月) 20:50:29.89 ID:nbU0t01Go
最後まで書き溜めたものを書き込んでいきます。
短編(だと思う)オリジナル。
短い間ですが、お付き合いください。
では、続きをどうぞ。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 20:52:16.87 ID:nbU0t01Go
「ファック。まじファック」
「ははは。怒るな怒るな」
「怒るわ。償え。乙女心をもてあそんだ罪」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/09/12(月) 20:53:11.39 ID:dSRGRmLSO
ふむ
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 20:53:35.86 ID:nbU0t01Go
「つっこんだ話は放課後にしよ。まだ頭が整理できてないんだ」
「お、おう……」
「さ、それはそれとしてさ」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 20:54:42.01 ID:nbU0t01Go
「実際、不便だしね」
と、お手上げをする。
そりゃそうだろう。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 20:56:05.81 ID:nbU0t01Go
「お前、ここがスラム街なら今朝だけで3回は死んでるぞ……」
「ここは日本ですしおすし」
「お寿司……」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:04:16.73 ID:nbU0t01Go
―――――放課後・中庭―――――
「昨日のさ、通り魔」
「いきなり核心をついてきたな」
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:05:34.68 ID:nbU0t01Go
「普通に歩いてたら、なんか向こうで悲鳴があがってんの」
「うん」
「何が起こってるかもわからなくて、逃げた方がよさそうだなって思ったときには」
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:07:29.80 ID:nbU0t01Go
「防御創。抵抗したらできるんだってさ」
「だってさ?」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:09:38.68 ID:nbU0t01Go
「この手のうんこ野郎は、たくさん殺して死刑になりたがってるか、道連れにして死にたがってるんだ」
「でもお前は生きてると」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:11:08.73 ID:nbU0t01Go
「迷惑だろうがついてくぞ。お世話するんだからな」
「うわ。頼まなきゃよかった」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:13:35.88 ID:nbU0t01Go
―――――病院・待合―――――
「早かったな」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:15:51.21 ID:nbU0t01Go
彼女の名前が呼ばれ、立ち上がった。
「小銭出しにくい……」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:17:28.58 ID:nbU0t01Go
「うーん……時すでにおすし……」
腕の中で言うなら、もうちょっとシリアスに願いたい。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:18:56.35 ID:nbU0t01Go
―――――帰り道・公園―――――
「一緒にどうだい?」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:20:40.25 ID:nbU0t01Go
人の少ない公園。
ボール遊び禁止なのに、小学生がキャッチボールをしている。
彼女は数歩進んで振り返ると、固まった。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[saga]
2011/09/12(月) 21:22:05.82 ID:nbU0t01Go
「知り合い?」
「見られてる」
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