249:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/10/05(水) 06:58:55.34 ID:yFBy1hN9o
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―――――放課後・依頼人の妹の通学路―――――
昼休憩に、お義姉さんにあの子をつけてほしいと頼んだ。
――相手に尾行されていると気付かれてほしいんです。
――あら、それは難しいわ。逆なら簡単なんだけど。
俺に勘付かれたでしょうが、という無慈悲なツッコミは胸にしまって、
僕は今、志乃と対象の待ち伏せポイントに来ています。
駅前のファーストフード店の、窓際の席を陣取って既に1時間。
そろそろ他の客に悪い気がしてくる。
「待ち伏せって、ここに来る訳じゃないよな」
「近くには来るんだろうけど――よくわかんない」
「追い込むったって、相手のパターンがわからないと難しいよなぁ」
「……」
彼女はやや上を向いて黙った。
「――あ、おねーさん。
――うん……うん。
――りょーかい。接触しまーす」
「受信したのか」
「うん。行ってくる。待ってて」
「大丈夫か、一人で」
「女同士の方がいいこともあるでしょ」
そう言う志乃の口調は、お義姉さんのものに似ていた。
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