302:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/10/10(月) 02:27:57.69 ID:jy0tKgpqo
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振り向くと、パンフレットを丸めて腕を組んだお義姉さんが立っていた。
「おねーさん!」
志乃の目がきらきらしている。
いい加減な人だけど、やっぱり年長者だし、いれば心強いらしい。
「仲睦まじいのは結構だけど、今は働きなさい。義弟」
「いや、その、作戦会議中でした。
……週末の夜を楽しめたようですね」
それは彼女にとって「今日は一段ときれいですね」を意味する。
「うふふ。口が上手いのね。それに、さっき思わず調達できちゃってね。
説明してあげるから、先にそれ食べちゃいなさい」
僕は志乃が食べ終わるのを待って、空になった器を捨ててきた。
お義姉さんが志乃の隣に座る。
「さっき、手首切った子がいてね、吸ったついでに救急車呼んだの」
「離れちゃまずいでしょ」
「離れなきゃまずいのよ」
お義姉さんが言うには、この近くのアパートから血の匂いがするから行ってみたところ、
そこの住人の女子大生が睡眠薬を飲んで手首切っていたらしい。
無関係の人間が通報したとあっては、なぜそこにいたのか聞かれると都合が悪い。
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