373:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/10/13(木) 00:41:15.78 ID:FH0cS7Uco
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「もちろん、彼も全くの馬鹿じゃなかった。
理性ではふつうの女も、いい女もいるって理解してた。
だけど、どうしても自分によってくる女性が嫌なものに見えて仕方なかったんでしょうね。
あいつらが勝手に寄ってくるって話してたわ。もちろんそれは嘘。
彼は知らず知らずのうちに思わせぶりな態度をとって、ときにはわざと気を持たせてはこっぴどく振っていた」
(うーん、俺が事情を聞いてたら殴ってそうだ)
志乃は同情すべきか怒るべきか迷っているようで、何か噛みつぶすような顔をしていた。
佐伯さんの表情筋はゆるみきっている。
「さっきも言ったけど、彼の中では手段と目的が逆転していた」
「佐伯さんを守るために、女をたぶらかす、だったのが――
女をたぶらかさなければ、敵がいなければ、戦っていなければ安心できない。そういうことですか」
「そうよ、春海君」
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