433:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/10/23(日) 00:52:13.27 ID:yr2KH1iFo
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―――――日曜の朝・ナオミの部屋―――――
お義姉さんはいつの間にか帰ってきていたらしい。
「おはよう。よく眠れたようね」
「おはようございます。おかえりなさい」
どっちを言ったらいいのかわからなかったので、両方言った。
志乃はまだ眠っている。
昨日の疲れのせいかもしれない。
僕だって自室で寝てたら昼まで寝ていそうだ。
「妹は寝てるのね。ちょうどいいわ」
彼女は僕を事務所に呼んだ。
僕を来客用のソファに座らせると、お義姉さんは神妙な顔で切り出した。
「あの子が起きてこないうちに話を済ませましょう」
僕は半分寝ている頭をたたき起こそうと息を止めた。
「あなた、あのとき見えてたでしょ」
「あのときって――」
「始めに依頼人の部屋に行ったとき、それから、術者の女の部屋に行ったとき」
「ああ、なんか黒いのがわさわさうごうご……」
「あのときはあなた達の安全を確保するのに気をとられてたから聞かなかったんだけど」
「はぁ」
「それに、気のせいだと思ってた」
「…………」
「君、何者なの?」
「は?」
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