527:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/11/06(日) 10:53:58.39 ID:FZ3Mlmipo
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―――――水曜・春海の部屋―――――
机に向かって課題を片づける僕の後ろで、お義姉さんはベッドに腰掛けている。
「で、彼女と話して何かわかった?」
「いえ、これといって動機につながるようなことは――」
あの神田さんに、誰かを恨んでる暇はない。
「彼女が自分から周りに溶け込もうとしなかったのは、人見知りでも攻撃性からでもないです。
俺には――単に興味がないからそうしなかっただけ、と取れました」
「義弟が言うなら、そうなんでしょうね」
「いいんですか。俺の言うことなんかそのまま真に受けてしまって」
「現時点ではいいのよ。最終的に判断するのは私」
そう言ってお義姉さんは脚を組んだ。
「これ以上、神田さんから聞き出せることはあるんでしょうか」
「どうかしらねぇ……」
お義姉さんは後ろに手をついて、上を向いた。
喉が、異様に白く見えた。切られたという傷は残っていない。
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