542:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/11/06(日) 23:31:38.45 ID:FZ3Mlmipo
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「上木さん、端から見てると、ちょっと神田さんにべったりなとこあったからねぇ」
志乃は難しそうな顔で言うと、ぬるくなった茶を一気に飲み干した。
「お前、それは失礼だろ」
さすがに言い過ぎだと思った。
「いいんだよ。……やっぱり、周りにもそう見えてたってことか」
神田さんは茶菓子の盆から煎餅を一つ取ると、小袋に入ったままのそれを二つに割った。
「上木、私を前と同じでいさせようとしてた」
「前とっていうと、幽霊部員でいようとしてた頃?」
「そうそう。前はそんなことなかったのに、メール返さないと不安定になるし、正直持て余してたんだわ」
彼女は自嘲気味に笑った。
「ひどいって思うなら、非難してくれて構わないよ。
でも、私だってやっと目標見つかったんだ。そこは譲れない」
「でもでも、上木さんにすまないと思う気持ちはある、と」
わざと話を振り出しに戻した。
「それ言われると、私も参るわ」
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