557:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/11/09(水) 23:00:49.08 ID:EJ3fER27o
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そろそろ誰か来る時間だ。
他のクラスの生徒が、廊下を通りすぎるのが見えた。
「志乃」
「んー?」
彼女が顔を上げたところで、短くキスをした。
「な、なんだよぅ」
「ここ数日してないような気がしてなー」
「うへへへへ」
「なんだよ、その笑いは」
「いやぁ、私もそう思ってたから」
「そうか」
にやけそうになるのを我慢して、口が歪んだ。
「そろそろ原稿出来上がっちゃうね」
文芸部の部室がある方角を眺めている。
「あー。俺らあんまり関係ないのに、そう思うと達成感あるな」
自分で入力した文書が冊子の形になると思うと感慨深い。
神田さんは、自分で作った話がそうなるんだから尚更だろう。
「この準備の手伝い終わったら志乃を撫で回したいな」
「犬猫扱いかよ」
「ああ、いや、性的な意味で」
「ヘンタイだー」
「へっへっへ。だから、まあ、がんばろうな」
「うん」
彼女は窓の外を眺めて、目を細めた。
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