561:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2011/11/09(水) 23:48:12.60 ID:EJ3fER27o
87
どっちを信じたらいいのかわからなくなって、嫌な汗が吹き出てきた。
神田さんが苦しそうに体を折る。
彼女を覆う黒いものが、よりはっきり見える。
志乃は、それを泣きそうな顔で見ている。
――春海君、妹を連れて走って!
お義姉さんの声が頭に響いた。
相当大きな声だったのに、神田さんと上木さんは、その声に気づいていない。
志乃の手を引いてドアに向かって走った。
数メートルもないのに、遠く感じた。
志乃がつまづいて転ぶ。
志乃の足首に、ぬめぬめしたツタのようなものが巻き付いている。
「いって」と志乃の口が動いた。
1002Res/521.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。