666:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga ]
2011/12/20(火) 00:09:51.57 ID:QVy98VUmo
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僕はまた、海辺に倒れていた。
波が膝まで濡らして、引いていく。
(またここか……)
一度の挑戦で、狙った場所に来れるなんて、運がいいのかもしれない。
目を開けると、やっぱり空は赤くて、太陽も月も、雲も星もなかった。
手にはお義姉さんに持たされた猫じゃらしがあった。
(まさかこれが守ってくれるわけないよな……)
体を起こして、あぐらをかいた。
きっと待つしかない。
相変わらず寂しいところだ。
初めてここを見たときは胎内のイメージだと思ったけど、ここには胎教だと言って語りかけてくれる母の声はない。
そして、性懲りもなく僕は、祟られていても構わないから、あの子猫が恋しいと思った。
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