896:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2012/06/03(日) 23:03:29.24 ID:I25W59XGo
26
不意にドアがノックされた。
「うわああ」
情けない声が出た。
「はーるみー。あーけーてー」
ドアを開ける。
両手にカップを一つずつ持った志乃が入ってきた。
「はい、薄めのブラック」
両手で受け取る。熱い。
「でー、私のは牛乳が激しいコーヒー牛乳―」
くるりと身を翻し、僕の隣に腰かける。
志乃はカップに口をつけながら、新聞に気づいたのかそれを手に取った。
一気に飲み下すと、カップを机に置いて記事を睨みつける。
「志乃、やっぱりそれ昨日の――」
「――だと思う」
志乃は新聞を床に放り出して寝ころんだ。
「気の毒だけどさ、他人事は他人事なんだよ」
彼女は掌で顔を覆って吐き捨てる。
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