過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
1- 20
258:ほむマミ派(少女を感心させる杏子)[saga]
2011/10/16(日) 11:48:10.53 ID:81jlTHwAO


 少女は大変な偏食家だと、杏子は聞いていた。

 リンゴは食べられるようだが、皮は剥かねばダメだろう。
 用意された果物ナイフで丁寧にリンゴの皮を剥いていく杏子。

少女『魔法みたいに綺麗に剥くね』

杏子『大袈裟じゃない、それ』

 少女には感心させられることが多かった杏子だったが、
 ようやく良いところを見せられて、少しほっとした。

少女『私がやったら、大変な惨状になるもん、皮むきなんて』

杏子『……かもね』

 また二人して笑う。

少女『やっぱり出来なきゃダメなのかな、そういうの』

 杏子は作業の手を止めることなく、ちょっとだけ考えた。

杏子『……出来る人がやればいいんじゃないかな?』

少女『優しいね、杏子ちゃんは』

杏子『出来たよ。召し上がれ』

 恥ずかしかったので褒め言葉には応じず、
 杏子は均等に八等分されたリンゴを少女の方へ差し出した。

 少女がリンゴに口をつけるのを杏子は黙って待つ。
 程なくして、リンゴをかじる良い音が聞こえた。

少女『……おいしい』

杏子『そ、良かった』

 それだけ言って、杏子は手拭きで両手を拭い、
 デザートフォークでリンゴを刺して口へ運んだ。
 普段はこんな気取った食べ方をしないので少しだけ緊張する。

杏子『……うん、やっぱり皮付きのほうがおいしいや』

少女『軟弱者ですみませんね……』

杏子『そうだね』クスッ

少女『うぅ』

 なんだか気分が良い。杏子はそう感じた。
 でも、それは少女の気遣いのおかげだな、とも同時に思う。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
678Res/502.86 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice