過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
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277:ほむマミ派(少女の家で夕食をご馳走になる杏子)[saga]
2011/10/20(木) 18:45:25.58 ID:Rjq9sPMAO


 味がしない。

 気を抜くと溜め息をつきそうになるのを、杏子は必死で堪えた。
 他人様の家で夕食を頂いているというのに、溜め息などもっての外。

 佐倉杏子は両親にそのように育てられた。

継母『……杏子ちゃん、おいしくない、かな?』

 女性が心配そうな表情で杏子に訊いてきた。

杏子『いえ、凄くおいしいです』

継母『そ。ならいいんだけど』

 そう言って、女性は自分の食事に戻る。


 四人掛けのテーブル。

 女性の向かいに少女が、その左隣に杏子が座っている。

 少女はといえば、普段通りの様子で、
 自分の皿に盛られた料理からピーマンを丁寧に取り除いている。
 杏子はそんな少女を横目に、ピーマンごと料理を口に運んだ。

 元々濃い味付けのなされている料理だったし、
 それより何より、今の杏子に料理の味などよくわからない。

 ピーマンを気にせずに食べ続ける杏子が気になったのだろう、
 少女が目の前にいる女性に失礼のない形で、杏子に問いかけてきた。

少女『おいしそうに食べるね?』

 回らない頭で杏子は考える。

杏子『……丁寧に避けるね』

少女『味が濁るのがね、イヤなのよ』

 少女の暴言を気にせず、女性は黙々と食事を続けている。

杏子『呆れた美食家だね……』

 そこで女性が堪え切れないといった様子で吹き出した。

継母『貴女たち、まるで姉妹みたいね。どっちがお姉さんか、わからないけど』クスクス

少女『……それはそうかもしれないねぇ、杏子ちゃん』ニヤニヤ

 意味ありげな少女の言い回し。
 杏子はそれには応えず、食事に集中する。

 和やかに晩餐は続けられた。


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