過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
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309:ほむマミ派(座り込む杏子)[saga]
2011/10/31(月) 23:05:30.77 ID:X3uLdc2AO

 噴水公園


 歩いてばかりだ。
 きっと考えることを身体がイヤがっているのに違いない。

 誰も座っていないベンチを見つける。
 無意識の内に右側を空け、杏子はそこへ座り込んだ。

杏子「いただきます」

 小さく呟いて、一つ目の鯛焼きに頭からかぶりつく。

杏子(焼きすぎ……)

 そう思いながらも、一緒に頼んだホイップをつけることなく、あっという間に食べ終えた。
 二つ目は手で千切りながら、緩く溶かれたホイップを絡めて一口ずつ食べる。

杏子(でも、これをつけながらだと、悪くはない)

 ただ、良くもない。

 一時間も走り込んだのだ。ジャッジが甘くなって当然である。
 鯛焼きを二つ食べ終わっても、何も変わらない。そんな気持ちにしかなれない。

 杏子の気持ちとは関係なく、良く晴れ渡っていた。
 空を仰いで、しばらくそのままの姿勢を保つ。

「杏子さん?」

 少年の声が聞こえた。杏子はそちらを向く。
 杏子の知人の中で、数少ない『男の子』。

 鹿目タツヤだ。

杏子「ああ、久しぶり」

タツヤ「隣、座ってもいいですか?」

杏子「別に、あたしのベンチじゃねーから……」

 言い終わる前に、タツヤは杏子の右隣に座り込む。制服姿だ。

杏子「サボり?」

タツヤ「だったら良かったんですけどね」

 そう言いながら、タツヤは右側へ視線を向けた。杏子もそれに倣う。

杏子「……なんかあたし、あの髪の長い子に睨まれてる気がすんだけど?」

 短い期間ではあったが、杏子も袖を通したことのある制服が目に入る。
 女子ばかりが三人ほど。その中で一際綺麗な子に、杏子はじっと見られていた。

タツヤ「杏子さんに見とれてるんですよ、きっと」

杏子「笑えねーな、それ」

 笑えない。本当に笑えない。


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