過去ログ - マミ「鹿目さん、私のご飯は…?」まどか「昨日食べたでしょ」モグモグ 分岐ルート
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651:ほむマミ派 ◆CuwcoLXTJ2[saga]
2012/11/02(金) 22:26:48.27 ID:GlYSRWMPo


 やや時間は飛んで。


 味の異様に濃いグリーンアスパラと、火の通りが絶妙で柔らかい甘さの海老がかき揚げとなっている。
 マミが一口頬張ると、さくっと軽い音がして、その響きを耳にするだけで大変においしそうだ。 でも、何故か彼女は食べさせてくれない。

 ぼんやりとその様子を眺めていると、『こら』といった表情をつくって、マミが優しく睨みつけてきた。 私は向かいの女性の一言を黙って待つ。

「……お蕎麦がのびちゃうし、つゆが冷めちゃうし、見られてるのは恥ずかしいし、いろいろとだめ」

「あーん、っていうのはもうおしまいなの?」

「そんな甘えんぼさんじゃないでしょ、ほむらさんは」

「そう……」

 ちょっと食べたいな、と思うものはあまりくれないマミである。 私の苦手なものは喜んで『あーん』してくれるのだけれど。

「ほむらさんの鴨、良さそうね……」

 かと思えば、急に攻めてきた。 拒否する権利は残念ながらない。

 温かい椀を左手で持ち上げ、マミに差し出そうとすると、なってない、といった面持ちで彼女は首を横に振る。

「……えっと、あーん」

「あむ」

 にっこにこで鴨の切り身を頬張るマミ。

 この非効率極まりない食べさせ合いに対して、良い顔をしていなかった初老の女性店員が、『ほどほどにしろ』と顔面に滲ませ、蕎麦湯を運んできた。

 更に良くないことに、座敷のはす向かいに親子連れがいて、
 幼い男の子が「ママー、あれやって」と言い、対して若い母親が「静かに食べなさい!」と返す、テンプレートなやり取りを繰り広げている。

 味覚の鈍化していない幼子を蕎麦屋になど連れてくるな、と言いたくなるも、単なる八つ当たりに過ぎないので、決して口にはしない。



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