過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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166:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/10/14(金) 22:45:16.44 ID:HfgaLUSPo

 人の魔女と魔法少女の決着がついているとき。
 ほむらと杏子がワルプルギスの夜と対峙しているとき。

 日本から見て遥か西に位置するイギリス、その首都であるロンドンで。
 一人の魔法少女が魔女になることなく息を引き取った。

 それを見届けたのは、使い魔に襲われていた彼女を助けるために駆けつけた一人の騎士だ。
 英国が誇る騎士にして、イギリス清教三派閥が一つ。騎士派の頂点に君臨する騎士団長(ナイトリーダー)である。

 騎士団長は、確かにその目で見た。

 どす黒く濁ってしまった少女のソウルジェムの内から魔女が生まれようとしたとき。
 次元の壁を引き裂くようにして、爛々と光り輝く“何か”が現れたのを。
 圧倒的な存在感と魔力を漂わせてその“何か”が変容していき、一人の魔法少女の姿を成したのを。

 騎士団長は、確かにその眼で見た。

 その魔法少女は、絶望にあえぎ苦しむ少女に優しく微笑みかけながらソウルジェムに触れた。
 彼女はソウルジェムの内をたゆたう穢れごとソウルジェムを分解し、その場に漂う呪いの一切を浄化し切った。
 そして少女に希望を与え、現れたときと同じように、まるで幻のように消え去った。
 絶望から解放された少女は、自身が呪いを振りまく存在にならずに済んだことで安堵したのだろうか。
 穏やかな笑みを浮かべてすぐに息を引き取った。

 そして、騎士団長は、確かにその心で聴いた。

 心優しい魔法少女の、声ならざる声を。



『あなた達の祈りを、絶望で終わらせたりしない。あなた達は誰も呪わない、祟らない』


『因果はすべて、私が受け止める。それを遮る障害も、私が取り払う。だからお願い』


『最後まで、自分を信じて!』


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