過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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165:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/10/14(金) 22:43:26.87 ID:HfgaLUSPo

 気の抜けた返事をすると、スマートヴェリーは誰にも気付かれないように肩の力を抜いた。
 こりゃあ勝てないわ。
 耳に当てた通信霊装の機能を切り替え、念話通信が可能な状態に移行させる。

SV『“倒れたふりしてる”あんたたちの仲間入りした方が、大した怪我もしなくて済みそうかしらねー』

『げっ、バレてたか……しかしダメージを追ったのは本当だ。あの二人は強いぞ。正直もう二度と戦う気にはなれん!』

 同僚が言い放ったと同時に、彼女の目前にキリカが迫った。速過ぎる――
 両腕を目一杯に広げてスマートヴェリーを抱き締めんとするキリカ。捕まれば鉤爪でスプラッターだ。R-18Gだ。
 咄嗟に右方に体を傾けるが、それでもキリカの攻撃から完全に逃れることは出来なかった。
 ローブもろとも左肩が切り裂かれる。浅い裂傷。噴出す血。

SV『っ――! よく言うわね。まぁいいや、私も盛大に返り討ちに遭うべきかなー。聖人もいないしっと!』

 痛みに顔を顰めると、彼女は右手に炎を現出させて間髪入れずに爆発させた。
 その際に生じたエネルギーを利用して戦場から離脱。左肩の出血が激しい。痛みが止まらない。

『大丈夫か? ……それにしても本当に聖人はなにをしているんだ? まさか単身でカブン=コンパスを潰すつもりか!?』

SV『まっさかー。多分聖人が考えてることはもっと大胆で馬鹿げてると思うけどねん。例えば――』

 左肩に回復魔術を施そうと右手を箒から話した瞬間。
 彼女に生まれた死角を掻い潜って飛び込んできた光球が、がら空きの背中に突き刺さった。

SV(ありゃりゃ、ここまでか)

 口からいくらかの血を吐きながら、それでもスマートヴェリーは笑った。
 笑って、箒を抱くように地面に真っ逆さまに墜落した。


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